夜の仕事でも保育園に預けられる? 探し方と住む場所の決め方

「夜の仕事をしているから、保育園には入れないかもしれない」
そう思って、部屋探しの前で止まってしまっている方は少なくありません。
先に結論をお伝えすると、預け先はあります。ただ、数がとても少ないので、探す順番をまちがえると遠回りになります。
この記事では、夜に子どもを預けられる場所にどんな種類があるのか、そして住む場所をどう決めればいいのかをお伝えします。
夜の仕事でも、子どもを保育園に預けられますか?
預けられます。ただし夜の時間に対応する認可の保育所は全国で74か所ほどしかないため、多くの方は「認可の保育園+延長保育」か「認可外の施設」を組み合わせて使っています。
「夜職だから断られる」というルールがあるわけではありません。保育園の申し込みで見られるのは、どんな仕事かよりも、どれくらい働いていて、その時間に家で子どもを見られないかどうかです。
ただ、深夜まで対応できる場所そのものが少ない。ここが本当の壁です。
だからこの問題は、保育園を探す話であると同時に、どこに住むかの話でもあります。
夜の保育所は、どれくらいあるの?
こども家庭庁の調査によると、夜間保育所は令和6年4月時点で全国に74か所です。うち公営が1か所、残りの73か所が民営です。
数字を見ていただくと分かる通り、都道府県にひとつあるかどうかという少なさです。しかも都市部に集まっています。
認可の夜間保育所には、こんな決まりがあります。
・開いている時間は原則11時間
・終わりの時間は原則として夜10時まで
つまり、深夜まで働く方の場合、認可の夜間保育所だけで足りるとは限りません。
そして何より、近くにあるかどうかで住む場所が決まってしまうということです。ここが、あとでお伝えする「順番」の話につながります。
認可と認可外は、何がちがいますか?
認可は国の基準を満たして自治体の認可を受けた施設、認可外はそうではない施設です。ただし認可外も自治体の監督は受けます。夜の仕事の方にとっては、良し悪しよりも「何時まで開いているか」で選ぶことになります。
認可の保育園
国が定めた職員の人数や設備の基準を満たしている施設です。
・3歳以上は保育料の無償化の対象
・0歳から2歳は、住民税が非課税の世帯が無償化の対象
・自治体が独自に助成を出していることもあります
費用の負担が軽いのが大きな利点です。
認可外の施設(ベビーホテルなど)
国の認可は受けていませんが、指導監督の基準が定められていて、自治体の監督を受けます。
・全国に約7,000か所
・24時間の対応や、泊まれるところもある
・施設ごとに開いている時間も内容もかなりちがう
深夜まで働く方が実際に使っているのは、この認可外であることが多いです。
「認可外」と聞くと不安に感じる方もいらっしゃいますが、大事なのは名前ではなく中身です。見学に行って、部屋の様子と職員の方の対応を自分の目で見てください。
認可の保育園は、どうやって入る子が決まりますか?
申し込みが早い順でも、抽選でもありません。家庭の状況を点数にして、その点数が高い人から順に決まります。ひとり親の世帯は、点数が上がるしくみになっている自治体が多いです。
ここは知っているかどうかで結果が変わる部分なので、少し詳しくお伝えします。
点数は、何を見て決まるの?
見られているのは、大きく分けて2つです。
ひとつめは、どれくらい働いているか。
月に何日、1日に何時間働いているか。日数と時間が多いほど、点数は高くなります。
ふたつめは、家庭の事情です。
ひとり親かどうか、きょうだいがすでに同じ園に通っているか、近くに子どもを見てくれる家族がいるか。こうしたことで、点数が足されたり引かれたりします。
この2つを足した合計が高い人から順に、入る園が決まっていきます。
ひとり親は、点数が上がるようになっています
ここは、知らずに不安になっている方が多いところです。
両親がそろっている家庭は、お父さんとお母さんの2人分の働き方を足して点数を出します。ひとり親だと1人分しかありません。そのままだと、どうやっても点数で負けてしまいます。
そうならないように、多くの自治体では、ひとり親の世帯にあらかじめ点数を足すしくみを入れています。
たとえば東京都北区では、保護者が1人しかいない世帯には、それだけでまとまった点数が足されます。さらに、ほかに頼れる同居の家族がいない場合には、もう少し足されます。
つまり、ひとり親であること自体は、不利になりません。
足される点数の大きさは自治体でちがうので、数字そのものを覚える必要はありません。「ひとり親だから入れないかも」と思っていた方は、そこは心配しなくて大丈夫だと思ってください。
いちばん気をつけるところ
問題は、働いていることを示す書類です。
この書類が期限までに出せないと、点数はほとんどゼロに近い扱いになります。書類が出ていない人は「働く先が決まっていない人」と同じ低い点数で計算されます。ひとり親で点数が足されていても、それを打ち消してしまうくらいの差です。
夜の仕事の場合、お店が就労証明書を書いてくれるかどうかは、お店によります。業務委託のような形で働いている場合は、書式そのものが変わることもあります。
だから、動き出す前にやっておいてほしいことがひとつあります。
「保育園の申し込みで就労証明書が必要なんですが、書いてもらえますか」と、お店に早めに聞いておくこと。
申し込みの直前に聞いて間に合わなかった、という話をよく耳にします。あせらずにすむように、先に確認しておいてください。
なお、収入を示す書類は、お部屋の審査でも同じように必要になります。何が使えるかは「収入証明が出せない夜職の審査対策【給与明細・課税証明の代わりになるもの】」にまとめています。
住む場所は、保育園から決めたほうがいいですか?
先に預け先を決めることをおすすめします。夜に対応できる施設は数が限られているので、動かせない条件から先に決めたほうが、遠回りになりません。
ここからは、僕の本業である部屋探しの話です。
多くの方は、部屋から探し始めます。家賃、間取り、駅からの距離。当然だと思います。
でも夜の仕事をしていて、小さいお子さんがいる場合は、この順番だと苦しくなることがあります。預け先が見つからないと、そもそも働けないからです。
おすすめの順番
① 預け先の候補を先に出す
認可の夜間保育所、延長保育のある認可保育園、認可外の施設。通える範囲にどれがあるかを、先に洗い出します。
② そこから通える範囲を決める
送り迎えの時間帯に、実際に移動できる範囲かどうか。夜の時間帯は電車の本数が減ることも計算に入れます。
③ その範囲の中で部屋を探す
ここではじめて、家賃や間取りの話になります。このとき不動産屋さんに何をどこまで話せばいいのかは、「夜職の部屋探し、不動産屋にはいつ・何を伝えるべき?」でお伝えしています。
逆の順番だと何が起きるか
部屋を先に決めてしまうと、あとから預け先が見つからないことがあります。そうなると、契約したばかりの部屋を出て、もう一度引っ越すことになります。
初期費用がもう一度かかります。お子さんの環境も、また変わってしまいます。
順番を変えるだけで、これは避けられます。
部屋を見るときに、あわせて見ておきたいこと
・送り迎えの道が、夜でも明るいか
・施設から家までの間に、大きな道路を渡る場所がないか
・帰りが遅くなったとき、タクシーが拾える場所か
物件そのものの条件より、この3つのほうが毎日効いてきます。
FAQ
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Q夜の仕事だと、保育園の申し込みで不利になりますか?
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Q就労証明書は、お店に頼めますか?
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Q引っ越す前でも、保育園の申し込みはできますか?
お部屋の審査そのものが不安な方は、「夜職でも賃貸審査に通る方法【保証会社選びが9割】」もあわせてご覧ください。
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